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ヘロディアの舞










侍女達が去る。

ヘロディアはサロメから剣を受け取り、首切り役人を呼ぶ。









首切り役人、首を置いて去る。



ああ、ヨカナーン
今こそお前に口づけするよ、あたしはそう言っただろう?

なぜ何も見ない?
なぜ何も言わない?
あたしが怖いんだね?
あんなに怒りと蔑みに満ちていたのに
毒を吐く赤い蛇のようだったお前の舌
それが今はぴくりとも動かない

この手の中にあるお前の首
これをどうしようとあたしの思いのまま
犬にでも、空の鳥にでも投げてやれる

犬の食い残したものは、空の鳥が食い尽くすだろう

ああヨカナーン、お前はあたしの愛したたった一人の男だった!

お前の身体ほど白いものはこの世に何ひとつなかった
お前の髪ほど黒いものはこの世に何ひとつなかった
世界中でお前の唇ほど赤いものは何ひとつなかった

その手の陰に、その呪いの陰に、お前は顔を隠していた
わが神を見たいと思う者の目隠しを、お前は自分の目にかけてしまった!
なるほど、お前は自分の神は見たであろう
でもこのあたしをとうとう見てはくれなかった!

もしひと目でも見さえすれば、お前だってあたしを愛してくれただろうに!
あたしはお前を見てしまった、ヨカナーン
そしてお前を愛してしまった、どんなにお前を愛したことか!

今でも愛しているよ、ヨカナーン
お前だけを愛しているよ!

愛の神秘は死の神秘よりも大きい
愛のことだけを人は考えていればよい

お前に口づけしたよ、ヨカナーン

お前に口づけしたよ!
お前の唇は苦い味がした、あれは血の味だったのか?
いいえ、ことによると恋の味かもしれない、恋は苦い味がするとか
でもそれが何だというの?
あたしはお前の唇に口づけしたんだよ、ヨカナーン!

あの女を殺せ!

- FIN. -





脚本・演出:宮本うた

Charlie K. Film 2004